2023年12月14日(木)に東京都立田無工科高等学校の建築科第1学年58名を対象として、第3回目の出前授業を開催しました。
第2回の出前授業の際は、「型枠大工」の出前授業でしたが、
今回は「型枠大工」・「鉄筋」を中心としながら、その他のブースとして、「測量」・「鳶」・「塗装」・「配管」・「重機土工」の出展をしました。様々な職種を少しでも体験してもらい、より建設業の魅力を伝えられるような出前授業をしたいと考えました。
天候にも恵まれて屋外の広いスペースと、体育館を主に使用させて頂き、開催する事が出来ました。
①開会
始めに、校長 町田康広様よりご挨拶を賜り、次に鹿島建設株式会社 東京土木・東京建築支店 安全環境部 労働管理グループ 溝垣グループ長 及び東京鹿世会会長 大木康全より学校関係者及び生徒の皆さんへの挨拶が行われました。
②体験実習
そしていよいよ体験実習スタート!
1班が型枠、2班が鉄筋、3班がその他、に分かれて約60分の授業をローテーションしていきました。
まず各工種の講師から仕事の役割や部材・工具の説明、施工手順などの説明が行われました。
その後、生徒さんは実習に取り組みました。生徒さんはわからないことは質問をしながら、一生懸命に取り組んでいただきました。
1「型枠大工」
内容としては、壁の型枠材の建て込み・締め付けを行いました。
当会所属の型枠工事業者3社(星野建設有限会社、練成工業株式会社、渡部工務店株式会社)から、総勢8名の方に講師としてご参集頂きました。
2「鉄筋」
内容としては、壁の鉄筋の配筋、鉄筋の結束を行いました。
当会所属の鉄筋工事業者5社(石澤工業株式会社、株式会社小林興業、株式会社鳥海鋼業、新妻鋼業株式会社、株式会社横内工業)から、総勢7名の方に講師としてご参集頂きました。
3.その他ブース(1)「測量」
内容としては、ドローンの操縦、ドローンのカメラ映像の確認を行いました。
当会所属の測量工事業者1社(大浦工測株式会社)から、2名の方に講師としてご参集頂きました。
3.その他ブース(2)「鳶工」
内容としては、番線で足場板の固定、手摺組み、墜落制止用器具(フルハーネス型)の着用、VRゴーグルを使用した高層階での工事の視界の体験を行いました。
当会所属のとび工事業者1社(株式会社大木組)から、2名の方に講師としてご参集頂きました。
3.その他ブース(3)「塗装」
内容としては、特殊なローラーを使用し木目調の塗装、実際の塗装面を見てもらい説明を行いました。
当会所属の塗装工事業者1社(佐藤興業株式会社)から、4名の方に講師としてご参集頂きました。
3.その他ブース(4)「配管」
内容としては、水道の蛇口の取り付け、水道の仕組みについて説明を行いました。
当会所属の配管工事業者1社(株式会社スズキ)から、2名の方に講師としてご参集頂きました。
3.その他ブース(5)「重機土工」
内容としては、シュミレーターとVRゴーグルを使用した重機操縦シュミレーション、工事現場に模したミニチュアの中で、ラジコン重機にて重機操縦シュミレーションを行いました。
当会所属の重機土工工事業者1社(株式会社北陸産業)と協力業者1社(日立建機日本株式会社)から、総勢4名の方に講師としてご参集頂きました。
今回はたくさんの職種がありましたが、生徒さん、講師の方が一体となって頑張った甲斐もあって、すべての班が無事に体験実習を終えることができました。全体を通しても前回よりもスムーズに実習を進行することができました。
参加頂いた皆様に感謝を申し上げます。
③閉会
実習後は、教室に戻りアンケートを実施しました。また最後に各社会社案内パンフレットや当会オリジナルボールペンを生徒さんに配布させて頂き、最後には生徒の皆さんから感謝の言葉と拍手を頂戴しました。
アンケートの結果(58名)
1「型枠工事」以前から職種の仕事を知っていた12名→体験実習で仕事について理解できた54名
2「鉄筋工事」以前から職種の仕事を知っていた37名→体験実習で仕事について理解できた55名
3「その他」
(1)測量 以前から職種の仕事を知っていた41名→体験実習で仕事について理解できた44名
(2)鳶 以前から職種の仕事を知っていた43名→体験実習で仕事について理解できた46名
(3)塗装 以前から職種の仕事を知っていた44名→体験実習で仕事について理解できた45名
(4)配管 以前から職種の仕事を知っていた35名→体験実習で仕事について理解できた47名
(5)重機土工 以前から職種の仕事を知っていた23名→体験実習で仕事について理解できた42名
今回の実習を通じて、全職種で全体70%以上の生徒さんが、仕事が理解でき、建設という業界に興味を持ってもらえたことは大きな収穫でした。
今、建設業界では担い手不足が深刻な問題になっています。我々建設業者も、手をこまねいているだけでなく、こういった取り組みを通じて、こちらからの働きかけにより建設業を身近に感じ、興味をもってもらう事が重要だと感じました。
また、今回も女子学生さんの参加が多かった事に驚きました。これからの建設業は老若男女問わず、活躍できる現場づくりがより一層求められる事を実感しました。
最後になりますが、今回の出前授業に携わって頂きました全ての方々に、御礼と今後のご健康並びにご活躍を祈念しております。本当にありがとうございました。
講師一同・東京鹿世会会員一同